寿命が縮む思いでした・・・インターホンが鳴り、私の数メートル先にあの人が
娘の家で用事を済ませ、暗くなる前にそろそろ帰ろうかと話していたときにインターホンが鳴りました。丁度何かを注文していたらしく、宅配便かな?と言いながらインターホンのカメラをのぞくと、そこに映し出されていたのはむつみでした。
一気に血の気がひいてしまい、慌てて玄関の靴を取ってきて部屋の中に隠れました。娘が、私が相手をしてくるから大丈夫、家にはあげないからと言ってくれました。
すぐそこに、数メートル先にむつみがいると思ったら、先ほどまでは怒りの感情しか湧いていなかったのに、見つかってはいけないという思いが強まって震えが止まらなくなってしまいました。
ここで見つかれば、すべてが台無しになるという恐怖心を抑えることができず・・・ただただ部屋の隅でうずくまって震えることしかできない自分が情けなかったです。
部屋の中に聞こえてくる、むつみと娘の会話に耳を澄ませていると・・・あの人はやはり執拗に娘と2人きりで話したいという事を言っているようでした。
小さな子供がいるから難しい
私にも予定がある
そもそもあんな酷いメールや写真を送ってきてるのによくこれたね
娘も応戦していましたが・・・
あんたの母親が全部悪いのよ。嫁いだ嫁っていうのは自分勝手に行動することは許されないの。大人としての自覚もない最低の女よ!
そう叫ぶように言い放ったむつみに対して、むすめも相当腹が立ったのでしょう。
おばさんにそんな事言われたくない!お母さんは私にとって最高の母親なの!もう放っておいてよ。お父さんとおばあちゃんたちと静かに暮らしてればいいでしょ!関わらないで欲しいの!
そう言ってドアを閉めました。ドアの向こう側ではまだ騒いでいるむつみがいましたが、本当に警察を呼ぶよ?と娘がドア越しに言うと大人しくなりました。きっと鬼のような形相をして、顔を真っ赤にしていたに違いありません。あの顔で何度も罵られたので決して忘れません・・・
過呼吸気味になるほど緊張をしている私の背中を、娘が優しく撫でてくれました。本当は娘の方がひどいストレスを感じているはずなのに。申し訳なく情けない気持ちでいっぱいになりました。
今日は私のために来てくれたんだから、気にしなくていいんだよ、あの人のことなんて考えなければいいんだよ、と優しい言葉をかけてくれましたが、私の心の中は罪悪感でいっぱいになりました。
言い合いの声を聞いて、昼寝をしていた孫も起きてきてしまいました。今から外に出るのも危険だという事で、お婿さんが帰宅してから家まで送ってもらうことにしました。
・・・むつみや主人が私のことを諦めて干渉してこなくなる日は訪れるのでしょうか