そんなに犬が大切なら地面に這いつくばって食べてみなさいと命令された上、我が家の愛犬の末路は最悪なものでした
おはようございます。
主人はいつもより早く家を出ていきました。仕事があるようなそぶりをしていましたが、昨日のことがあったのでバツが悪かったのでしょうか。私は何事もなかったように振舞っていたのに、イレギュラーなことがあったとき実は女の方が肝がすわっているのかもしれませんね。
今回のことに関してはちょっとだけ私が優位にたった?と心の中で小さなガッツポーズです。
朝ゴミ出しに行くと、ご近所さんが小さなトイプードルを散歩させていて、ご挨拶をしました。とっても人懐っこくて可愛くて、しばらく撫でさせてもらいました。
私は犬が大好きで、実家でも小さい頃から犬と一緒に育ってきました。なので、結婚後も主人にどうにか頼み込んで、娘がまだ幼い頃に庭で雑種の真っ白な犬を飼い始めました。
名前はチロ。運良く里親募集が見つかって、いただいてきた可愛いオスの愛犬でした。
チロはかしこい子で、すぐにお手やおかわりをおぼえ、お散歩の時間になるとしっぽがちぎれるくらいに振って喜び、本当にかわいい子でした。
ほとんど吠えることもなく、温厚な性格の子。ただ雷が大嫌いで、空がゴロゴロいいだすとくーんくーんととっても悲しそうな鳴き声をだすので、そんなときは玄関に入れてあげてしばらく撫でてあげていました。
ある日、義理の母が我が家にきたときに、珍しくチロが何度も鳴きました。私があやしてもなきやまず、どうしたのだろう?と思っていると・・・母が急に
そんなバカ犬は捨ててこい
私は犬が嫌いなんだ
お前のしつけがなってない
そんな風に激昂しはじめて。当時の私はそれが怖くて涙を流しながらチロを撫でていました。
すると母は食卓にあった肉じゃがを庭に持ってきてぼたぼたと庭の土の上にこぼしたのです。たまねぎが入っているので犬には毒になるし、何をしているんだろう?と思っていると・・・
お前がそんなに犬が大切なら、犬のように這いつくばって食事をしろ。ほら早く早く!
となぜか私に地面におちた食べものを食べるように強要しました。とうとう私は泣きながら土の混じった肉じゃがを食べたのですが、悔しさと、恐怖と、いろんな感情が混ざってその場でもどしてしまいました。
それを見て母は、汚いだらしないお前の犬への愛情はそんなものかとののしり、私をバカにしました。主人は一切かばってはくれず、家の中でテレビを見ていました。
それからしばらくして、私が娘を連れて出かける用事があった日に事件は起こりました。
帰宅すると、家の中で楽しそうに宴会をしている主人と親族。いらしていたのに遅くなってすみません、なにか用意しますね。と言ったのですがもう寿司の出前をとったからいらないと言われ、私はチロのご飯を用意することにしました。
庭にご飯をもっていくと・・・小屋の中にチロがいません。
一瞬頭の中がハテナでいっぱいになり、何が起きたのか理解できませんでした。慌てて部屋に戻り、大変チロがいないと主人に言うと義理の母が口を開きました。
あのバカ犬なら保健所に連れていった。
なんと、勝手にチロを保健所に連れていってしまったのです。私は号泣しながら連れ戻したいとお願いしましたが許してもらえず、結局その日の朝チロが嬉しそうにしっぽを振っている姿が、私が見る最後の姿になってしまいました。
悲しさとストレスでいくつも円形脱毛症ができました。本当に辛く、主人や親族を心のそこから憎いと思いました。少し気を抜いたら、あの人たちに何かいけないことをしてしまいそうな自分の感情をぐっとこらえ、抑え込んでいたくらいです。
今でも外で犬を見ると、時々チロのことを思い出してしまいます。遠い昔のはなしなのに未だに涙が出ることもあります。
この生活を抜け出して、ひとりで生活をはじめたら犬を飼えたらいいな。私と一緒に過ごしてくれる家族として迎え入れられたら幸せです。
朝から暗い話をしてごめんなさい。
読んでいただきましてありがとうございました。